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Mino
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これまで7年以上にわたって120名以上(計1200コマ)の受験生を中学・高校・大学受験の文系科目を中心に担当。

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情報社会の小論文頻出テーマ5選【論点・答案例付き】SNSと分断

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情報社会の小論文頻出テーマ5選【論点・答案例付き】SNSと分断

情報社会をめぐる小論文は、社会学部・情報学部・国際系の学部でよく出ます。近年は文学部や教育学部でも出題されるようになりました。

このテーマには特徴があります。受験生自身が当事者だという点です。SNSを毎日使い、そこで何が起きているかを肌で知っています。

ただし、それは有利にも不利にもなります。実感があるため具体的に書ける一方、自分の経験だけで語ると視野が狭くなるからです。

この記事では、頻出する5つのテーマについて整理しました。なぜ今それが問われているのか、試験でどう出されるのか、どう論じれば評価されるのか。実際の出題を想定した問題文と、800字の答案例も載せています。

📰 先週の結果
学校でのスマホ、全面禁止と時間制限OKどっち?
全面禁止派 42%
時間制限OK派 58%
みんなはどっち?
授業中眠くなったら?こっそり寝るvs頑張って起きる
残り 5
現在 2 人が投票!
学年を選んでね
先に学年を選んでください
VS
50% こっそり寝る派
こっそり寝る派 50% 1票)
頑張って起きてる派 50% 1票)
📊 学年別の結果
中1
100%
0票
中2
100%
0票
中3
100%
0票
高1
100%
1票
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100%
0票
高3
100%
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主な勉強場所はどこ?

自宅(自室) 55%
470 票
自宅(リビング) 18%
153 票
学校の自習室 7%
57 票
塾・予備校の自習室 13%
107 票
カフェ・ファミレス 3%
22 票
図書館 5%
40 票
Total: 849 votes

目次(見たいところをクリックできます!)

情報社会のテーマで問われる傾向

採点者は次の4点を見ています。

見られる点具体的には
仕組みへの理解なぜそうなるのかを構造で説明できるか
利用者の多様性自分と同じ使い方をしない人を想定できるか
技術と制度の区別技術で解決することと、制度で対応することを分けられるか
世代への公平さ若者批判にも高齢者批判にも偏っていないか

この分野で特に重要な視点

情報社会を論じるとき、私が重要だと考える視点は次の3つです。

視点内容
設計が行動を決める利用者の意識より、仕組みの影響が大きい
見えているものは選ばれている誰かが選んだ情報を見せられている
個人の対処には限界がある気をつけるだけでは解決しない

1つ目が最も応用の利く視点です。

たとえば、SNSで長時間を過ごしてしまうのは意志が弱いからでしょうか。そうとは限りません。利用時間が長いほど収益が上がる仕組みになっていれば、事業者は利用者を引き止める設計をします。この構造を見ずに個人の意識を論じても、答案は深まりません。

避けたい書き方望ましい書き方
利用者のモラルが問われるモラルに頼らずに済む仕組みが要る
情報を見極める力が必要だ見極める力があっても防げない構造がある
使い方の問題である誰がどう設計したかを問う
若者はSNSに依存している依存しやすい設計が採用されている

2つ目に注意してください。「メディアリテラシーが必要だ」という結論は、多くの受験生が書きます。もちろん間違いではありません。しかし、それだけでは制度を論じたことになりません。

頻出テーマ1:SNSと分断

SNSは、多様な意見に触れる場になると期待されていました。しかし実際には、似た意見ばかりが目に入る状態が生じやすくなっています。

その理由は仕組みにあります。SNSは利用者が関心を持ちそうな情報を優先して表示します。関心を持てば長く使い、長く使えば広告収入が増えるからです。結果として、自分と考えの近い投稿ばかりが並ぶようになります。

この状態が続くと、自分の意見が世の中の多数派だと錯覚します。異なる意見を持つ人と出会わないため、そうした人がいること自体を忘れてしまうのです。

さらに、感情を強く動かす投稿ほど広がりやすいという性質があります。冷静な分析より、怒りや驚きを呼ぶ内容のほうが拡散されます。結果として、対立をあおる言葉が目立つようになりました。

近年は、この状態が選挙や政策の議論にも影響するという指摘が出ています。社会が事実の認識すら共有できなくなれば、話し合いが成り立ちません。

この問題の構造

対立一方の主張他方の主張
表示の仕組み利用者の関心に合う情報を届けている視野を狭め、分断を深めている
責任の所在事業者が設計を変えるべきだ利用者が選び方を変えるべきだ
規制の是非仕組みの開示を義務づけるべきだ表現や事業の自由を損なう
分断の原因SNSが生み出したもともとあった対立が見えただけ

試験での問われ方

問われ方設問の例
分断の原因SNSは社会の分断を生んでいるか
仕組みの評価情報の表示方法をどう考えるか
対策のあり方何をどう変えれば状況は改善するか
民主主義との関係議論の場としてSNSは機能しているか

4つ目は難しい設問です。SNSは誰でも発信できる場をつくりました。その点では民主的だと言えます。しかし、声の大きい意見が広がりやすい構造もあります。両面を整理できるかが問われます。

使える視点

視点内容
見えていないものに気づけない表示されなかった情報の存在に気づく手段がない
拡散されるのは感情を動かす投稿正確さと広がりやすさは別
分断は結果であって原因ではないもともとの対立が可視化された面もある
設計を変えれば行動も変わる意識に頼らない方法がある

3つ目を書ける受験生は多くありません。「SNSが分断を生んだ」と断定せず、「以前から存在した対立が見えるようになった面もある」と留保をつけると、答案の質が上がります。

頻出テーマ2:フェイクニュースと情報の信頼性

誤った情報が広がる現象は、昔からありました。しかし、いまは規模と速さが違います。

以前は、情報を多くの人に届けるには新聞社や放送局を通す必要がありました。そこには事実確認の段階があり、誤りはある程度まで防がれていました。いまは誰でも直接発信できます。確認の仕組みを経ずに、大量の情報が流れるようになりました。

問題を難しくしているのは、誤情報のほうが広がりやすいという点です。事実を確認した報道は慎重な書き方になります。一方、断定的で刺激の強い情報は注目を集めます。訂正が出ても、最初の情報ほどは広がりません。

近年は、生成AIによって本物と見分けにくい画像や音声が作れるようになりました。これまでは写真や動画が証拠になりましたが、その前提が崩れつつあります。

さらに深刻なのは、「どうせ何が本当か分からない」という態度が広がることです。誤情報を信じるより、すべてを疑って何も信じなくなるほうが、社会にとっては厄介かもしれません。

この問題の構造

対立一方の主張他方の主張
削除の是非誤情報は削除すべきだ何が誤りかを誰が決めるのか
事業者の役割流通させた責任がある内容の判断は事業者の仕事ではない
対処の方法制度で規制する教育で対応する
訂正の効果正しい情報を届ければよい訂正は元の情報ほど広がらない

試験での問われ方

問われ方設問の例
誤情報への対処フェイクニュースにどう対応すべきか
削除の判断誰が何を基準に削除を決めるか
生成AIの影響本物と見分けられない情報をどう扱うか
信頼の回復情報への信頼をどう取り戻すか

2つ目が最も論じがいのある設問です。誤情報を放置すれば被害が出ます。しかし、判断する権限を誰かに与えれば、その判断が濫用される恐れもあります。どちらにも危険があるという構造を示せるかが分かれ目になります。

使える視点

視点内容
訂正は追いつかない最初の情報ほど広がらない
誰が判断するのかという問題削除の権限を持つ者の危うさ
疑うだけでは解決しない何も信じない態度も問題になる
見分ける負担を個人に負わせない出所を確認できる仕組みが要る

4つ目が実践的な提案です。「一人ひとりが見極めよう」で終わらせず、情報の出所をたどれる仕組みを整えるという方向を示せます。

頻出テーマ3:個人情報とプライバシー

私たちは日々、大量の情報を残しています。どのサイトを見たか、何を買ったか、どこにいたか。これらは記録され、分析されています。

その結果、便利になった面は確かにあります。関心に合う商品が表示され、探す手間が減りました。しかし同時に、自分についての情報を、自分より企業のほうが詳しく持っている状態が生まれています。

ここで問題になるのが同意の意味です。サービスを使うとき、私たちは利用規約などの文書に同意することが多いです。しかし、その内容を読んでいる人はほとんどいません。仮に読んで納得できなくても、同意しなければサービスを使えません。実質的に選択肢がない状態で、形だけの同意をしているのが実情です。

さらに、集められた情報は当初の目的以外に使われることがあります。一度渡した情報を取り戻すことはできません。

近年は、顔認証の普及も議論になっています。街頭のカメラで個人を特定できるようになれば、いつどこにいたかが記録され続けます。

この問題の構造

対立一方の主張他方の主張
データの活用利便性とサービス向上につながる本人の知らないところで使われる
同意の扱い利用者が同意している断ればサービスを使えない
顔認証防犯や本人確認に役立つ行動が常に記録される
規制のあり方法で厳しく制限する技術の発展を妨げる

試験での問われ方

問われ方設問の例
利便性と保護データ活用と個人情報保護をどう調整するか
同意の実質形式的な同意に意味はあるか
顔認証公共空間での本人特定をどこまで認めるか
自己情報の管理自分の情報をどこまで自分で決められるべきか

4つ目は近年重視されている論点です。自分に関する情報を、自分で管理できるべきだという考え方があります。ただし、完全な管理は現実には難しいという問題も残ります。

使える視点

視点内容
同意には実質が伴わない読まず、断れない状態での同意
断片が集まれば人物像になる一つひとつは無害でも、集積は違う
渡した情報は戻らない将来どう使われるか分からない
見られている意識が行動を変える記録される前提での萎縮

2つ目が説得力のある指摘です。「どこで買い物をしたか」という情報だけなら、たいした意味はありません。しかし、移動の記録、購入履歴、検索の内容が集まれば、その人の生活や考え方まで推測できます。

頻出テーマ4:ネット上の誹謗中傷

ネット上で特定の人を攻撃する書き込みが、深刻な被害を生んでいます。攻撃を受けた人が精神的に追い詰められる例も報じられました。

被害が大きくなる理由は3つあります。

第一に、攻撃が終わらないことです。学校や職場での被害なら、その場を離れれば一時的には逃れられます。ネット上の書き込みは残り続け、検索すれば誰でも見られます。

第二に、加害者の意識が薄いことです。一人ひとりは「ちょっと書いただけ」でも、数百人が同じことをすれば、受ける側には大量の攻撃になります。自分が加害者だという自覚を持ちにくい構造があります。

第三に、責任を問いにくいことです。発信者を特定するには手続きが必要で、費用も時間もかかります。被害を受けた側が負担を背負う形になっています。

対策としては、発信者を特定しやすくする制度の整備が進みました。しかし、匿名だからこそ言える言論もあるという指摘もあります。内部告発や、立場の弱い人の発言がその例です。

この問題の構造

対立一方の主張他方の主張
匿名性責任を問える仕組みが要る匿名だから言えることもある
規制の方法法律で処罰する表現の自由を損なう恐れ
事業者の責任削除する義務がある判断基準が不透明になる
被害者の負担公的に支援すべきだ民事の問題である

試験での問われ方

問われ方設問の例
規制の是非誹謗中傷を法で規制すべきか
匿名性匿名での発信をどう考えるか
事業者の役割プラットフォームは何をすべきか
被害への対応被害者をどう支えるか

1つ目は法学部でもよく出ます。表現の自由との関係を整理する必要があるためです。

使える視点

視点内容
一人の行為と集団の結果は違う各自は軽くても、総量は重い
攻撃は消えずに残る時間が経っても検索できる
負担が被害者側にある特定にも訴訟にも費用がかかる
匿名には両面がある攻撃も、告発も可能にする

1つ目がこの問題の核心です。加害者一人ひとりは自分の行為を小さく見積もります。しかし受ける側にとっては、数百人からの攻撃が一度に届きます。この非対称性を指摘できると、答案が深まります。

頻出テーマ5:デジタル化と取り残される人

行政手続きも、買い物も、予約も、オンラインでできるようになりました。多くの人にとっては便利になっています。

問題は、オンラインしか選べなくなったときに起きます。窓口が減り、紙の申込書がなくなれば、使えない人は手続きそのものができません。

「使える人が増えれば解決する」という意見もあります。しかし、機器を買う費用、通信料、操作を覚える時間——これらを負担できない人は残ります。高齢者だけの問題ではありません。経済的に余裕のない世帯や、障害のある人も含まれます。

ここで重要なのは、「使えて当然」という前提ができてしまうことです。かつては選択肢の一つだったものが唯一の方法になると、使えないことが不利益に直結します。

効率化そのものは必要です。人手が減る中で、同じ方法を続けることはできません。だからこそ、効率化の過程で誰が困るかを見ておく必要があります。

この問題の構造

対立一方の主張他方の主張
窓口の削減人手不足への対応として必要使えない人が排除される
支援のあり方使い方を教えるべきだ覚えられない人もいる
選択肢の維持紙の手続きも残すべきだ二重の体制は費用がかかる
責任の所在行政が保障すべきだ本人の努力も必要だ

試験での問われ方

問われ方設問の例
デジタル格差使えない人にどう対応すべきか
効率化の影響窓口の削減をどう考えるか
設計のあり方誰に合わせて仕組みを作るべきか
権利の保障手続きができないことは何を意味するか

4つ目が本質を突いた設問です。手続きができないということは、権利があっても使えないということです。制度上は保障されていても、実際には受け取れません。

使える視点

視点内容
前提にされることの不利「使えて当然」が排除を生む
高齢者だけの問題ではない費用や環境の制約もある
権利は使えて初めて意味を持つ形式的な保障では足りない
誰を想定して設計したか使いやすさは設計で決まる

2つ目を押さえておいてください。デジタル格差を高齢者の問題として書くと、視野が狭いと見なされます。通信費を払えない世帯や、障害のある人も対象に含まれます。

答案例【800字】

問題文

【問題】

SNSでは、利用者の関心に応じて表示される情報が選ばれる仕組みが一般的になっている。この仕組みによって、利用者は自分に関係の深い情報を効率よく得られるようになった。

一方で、自分と似た意見ばかりに触れる状態が生まれ、社会の分断を深めているという指摘もある。異なる立場の人との対話が成り立ちにくくなっているという懸念も示されている。

こうした情報環境について、あなたの考えを800字以内で述べなさい。

答案例

私は、この情報環境には問題があると考える。ただし、原因を利用者の側に求めるべきではない。問題は仕組みの設計にあり、対策も設計の側で考えるべきだというのが私の立場である。

まず、なぜ似た意見ばかりが表示されるのかを確認したい。SNSの事業者にとって、利用者が長く滞在するほど広告収入は増える。したがって、関心を引く情報を優先して表示する設計になる。人は自分の考えに近い意見を心地よく感じるため、結果として同じ傾向の投稿が並ぶ。利用者が選んでいるようでいて、選択肢はあらかじめ絞られている。

この状態の何が問題か。第一に、自分の意見が多数派だと錯覚しやすくなる。反対意見に触れないため、そうした考えを持つ人がいること自体を意識しなくなる。第二に、対立する相手を理解する手がかりが得られない。なぜそう考えるのかが分からないまま、相手を否定することになる。

ここで、対策として「一人ひとりが多様な情報に触れるべきだ」と言われることがある。私はこの主張に賛成できない。理由は二つある。

一つは、表示されなかった情報の存在に気づけないからである。何が隠されているかを知らなければ、探すこともできない。もう一つは、意識の高い人だけが実行できる対策だからである。多くの利用者は、そこまでの手間をかけない。個人の心がけに頼る対策は、実際には機能しない。

では何ができるか。私は、仕組みの透明性を高めることが出発点だと考える。どのような基準で情報が選ばれているのかを、事業者が説明する義務を負う形である。利用者が仕組みを知れば、自分が見ているものが全体ではないと理解できる。

ただし、これで分断が解消するとは考えていない。意見の対立はSNS以前から存在した。SNSはそれを見えやすくした面がある。問題は分断があることではなく、対立する相手を理解する手段が失われることだ。その手段を取り戻す設計が求められている。

この答案のどこが評価されるか

箇所評価される点
冒頭で責任の所在を示した「利用者ではなく設計の問題」と明言
2段落目で仕組みを説明したなぜそうなるかを構造で述べている
「選択肢はあらかじめ絞られている」本質を短く言語化している
ありがちな対策を退けた理由を2つ挙げて否定している
「気づけない」という指摘個人の努力の限界を示した
提案を「出発点」とした万能だと主張していない
最後に問いを立て直した分断そのものより、理解の手段を論点にした

4段落目と5段落目がこの答案の中心です。多くの受験生が結論にする「一人ひとりが多様な情報に触れよう」という主張を、理由を挙げて退けています。

とくに「表示されなかった情報の存在に気づけない」という指摘は、この問題の構造をよく捉えています。見えていないものを探すことはできません。

また最終段落で「分断があること」と「理解の手段が失われること」を分けた点も評価されます。対立自体は民主主義に必要なものです。問題は、対立する相手を理解できなくなることです。

この答案が避けたもの

ありがちな展開なぜ避けたか
メディアリテラシーが必要だ制度の議論になっていない
多様な情報に触れるべきだ気づけないものは探せない
SNSは使い方次第だ設計の影響を見ていない
SNSが分断を生んだ断定が強すぎる
事業者が悪い批判だけで提案がない

1つ目は最も多く書かれる結論です。間違いではありませんが、それだけでは考えたことになりません。リテラシーを身につけられない人はどうするのかという問いが残ります。

逆の立場から書く場合

「この情報環境に大きな問題はない」という立場でも、説得力のある答案は書けます。

論じ方内容
比較の視点から以前は情報源がさらに限られていた
選択の自由から複数のサービスを使い分けることは可能だ
因果の疑問から分断とSNSの因果関係は証明されていない
規制の危険から表示内容への介入は言論への介入になる

3つ目が最も強い論じ方です。SNSの利用と分断に相関があっても、どちらが原因かは分かりません。もともと強い意見を持つ人が、同じ意見の情報を求めている可能性もあります。

使える語彙と表現

基本の用語

意味
フィルターバブル自分に合う情報だけが表示され、視野が狭まる状態
エコーチェンバー同じ意見が反響し合い、強まっていく現象
デジタルデバイド技術を使える人と使えない人の間に生じる格差
アテンションエコノミー人の注意を集めることが収益になる経済の仕組み
プラットフォーム利用者どうしをつなぐ場を提供する事業者
自己情報コントロール権自分の情報の扱いを自分で決める権利

「アテンションエコノミー」を使えると強いと思います。SNSの設計を批判するとき、なぜそういう設計になるのかを一語で説明できるからです。

使うと論が深まる表現

表現使う場面
設計が行動を決めるSNS・依存・利用時間
見えていないものには気づけない情報の偏り・選別
個人の心がけでは解決しないリテラシー論への反論
断片が集まれば人物像になる個人情報・プライバシー
権利は使えて初めて意味を持つデジタル格差

3つ目がこの分野で最も効く表現です。「リテラシーが必要だ」という結論に対して、それだけでは足りない理由を示せます。

注意したい表現

避けたい理由
メディアリテラシーが必要だそれだけでは制度を論じていない
使い方の問題である設計の影響を見ていない
若者はSNSに依存している世代で区切ると視野が狭い
高齢者は使えない同上・事実としても不正確
SNSは悪いものだ利点にも触れていない

3つ目と4つ目に注意してください。世代で区切る書き方は、この分野で最も避けたい表現です。若者にも使えない人がいて、高齢者にも使いこなす人がいます。

よくある失敗

失敗1:リテラシーで終わる

直す前直したあと
一人ひとりが情報を見極める力を身につけるべきである。見極める力があっても、表示されなかった情報には気づけない。仕組みの側で対応する必要がある。

この結論を書く受験生が最も多いと思います。間違いではありませんが、それだけでは差がつきません。

失敗2:自分の使い方だけで語る

直す前直したあと
私はSNSで幅広い情報を得ている。使い方次第である。私は複数のサービスを使い分けているが、それは意識的に行っている。多くの利用者は初期設定のまま使う。

自分は当事者だという意識を持ってください。ただし、自分の使い方が標準だとは限りません。

失敗3:世代で区切る

直す前直したあと
高齢者はデジタル機器を使えないため、支援が必要である。機器を使えない人には高齢者が多いが、経済的な理由や障害による場合もある。

失敗4:技術で全部解決すると考える

直す前直したあと
AIで誤情報を自動的に判定すればよい。自動判定には、何を誤りとするかの基準が必要になる。その基準を誰が決めるかという問題が残る。

失敗5:事業者を批判して終わる

直す前直したあと
SNS事業者は利益ばかりを追求している。事業者が利用時間を伸ばす設計をするのは、収益構造がそうなっているからである。構造を変えなければ行動も変わらない。

批判だけでは提案になりません。なぜそうなるのかを示したうえで、変えるべき点を述べてください。

失敗6:用語を並べる

直す前直したあと
フィルターバブルとエコーチェンバーにより、デジタルデバイドが拡大している。(用語は必要な場面で1つか2つ使う。並べても理解は伝わらない)

用語を多く使えば評価されるわけではありません。意味を理解して使っているかが見られます。

よくある質問

どのテーマを優先して準備しますか

優先度テーマ理由
SNSと分断最頻出・他テーマとも関連する
フェイクニュース生成AIの普及で出題が増えた
個人情報・誹謗中傷法学部でも出る
デジタル格差社会福祉系で出やすい

どの学部で出ますか

学部出やすいテーマ
社会学部SNSと分断・デジタル格差
情報学部フェイクニュース・技術と設計
法学部誹謗中傷・個人情報
国際系情報と民主主義
教育学部SNSと子ども・情報教育

幅広い学部で出題されます。志望学部の過去問を確認してください。

SNSを使っていなくても書けますか

書けます。

使っている人でなければ書けない設問は、まず出ません。求められているのは仕組みと社会への影響を考える力です。

むしろ、使っていない立場から「なぜ使わないか」を書けば、それ自体が一つの視点になります。

自分の体験を書いてもいいですか

使えますが、扱いに注意が必要です。

良い使い方避けたい使い方
体験から仕組みを考える体験談だけで終わる
自分の使い方を相対化する自分の使い方を基準にする

「私はこう使っている」で終わらせず、「多くの人はそうではないかもしれない」という視点を添えてください。

技術的な知識は必要ですか

不要です。

仕組みの詳細を説明する必要はありません。「関心に応じて表示される情報が選ばれる」という程度の理解があれば書けます。

用語は使ったほうがいいですか

無理に使う必要はありません。

ただし、フィルターバブルとアテンションエコノミーの2つは知っておくと便利だと思います。説明が短く済みます。

使うときは、意味を簡単に添えてください。誤用すると逆効果になります。

字数はどのくらいが多いですか

字数出題の傾向
600字最も多い
800字次に多い
1000字以上難関大で出ることがある

次にやること

まずSNSと分断、フェイクニュースの2テーマについて、メモを作ってください。定義・現状・対立する2つの立場・それぞれの根拠・自分の立場の5項目です。

この分野で書くとき、私が意識してほしいのは「個人の心がけに帰さない」という一点です。リテラシーや意識の問題にすると、そこで思考が止まります。仕組みがどう設計されているかを見てください。

そのうえで、この記事の問題文を使って実際に書いてみてください。

このテーマは課題文型での出題が多くあります。情報社会に関する論説を読み、要約と意見を書く形式です。課題文型の解き方をまとめた記事もあわせて確認してください。

総合型選抜や推薦入試を受ける場合は、志望理由書の準備も並行して進めてください。

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