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Mino
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弁護士志望のロースクール2年生が運営しております。

法学部⇒ロースクール(法科大学院)

これまで4年以上にわたって120名以上(計1200コマ)の受験生を中学・高校・大学受験の文系科目を中心に担当。

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【中学受験】現役塾講師が教える国語の作文で点をとる書き方と対策法

公立中学入試作文受験対策
この記事でわかること
  • 公立(都立)と私立の中学入試の問題傾向について
  • 作文で最低限必要な書き方について
  • 作文でさらに得点をとるためのポイント
  • 直前の勉強法について
  • 中学入試で必要な記述の書き方について
  • 意見作文特有のテンプレート
一つずつ丁寧にご説明します!

私立の中学入試では、説明文や物語文を読んでその文章に関する記述問題が出題されることは多いですが、公立中学入試ではそのような傾向はあるものの、点数の比重としては提示されたテーマに対する自分の意見を述べる作文型の設問の方に重点を置く傾向が近年では見受けられます。

もっとも、中学入試段階ではなかなか自分の意見を具体的に述べることは容易には出来るものだとは考え難いため、対策法で悩んでいる方も多いです。

そこで、今回は公立中学入試を中心として多く問われる作文型の問題が出題されている学校の対策法を詳しくご紹介します。

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作文問題の種類

作文問題とは…

与えられたテーマについて自分の意見を300字~500字程度で書く問題。

文章を読んだうえでそれを踏まえた文章の要約を書かせる学校もあります。

基本的には、文章を読んでその文章を踏まえて賛成反対の意見を述べていくスタイルが多いです。

要約型作文

説明文等の文章題をまず読んで、文章の要約を300字程度で書かせる問題。出題している学校こそそこまで多くはないが、志望校で出題されていたらこちらの対策も必要です。

今回の記事では、要約型の作文ではなく、意見作文問題の対策を主に解説します。

例:2つの文章を読んで筆者の主張を300字以内で述べなさい。

要約型作文では、文章のテーマや筆者の主張⇒テーマの根拠・筆者の主張の理由⇒結論の順で書くことをオススメします。(以下の記事で詳しく解説しています。)

意見型作文

まず説明文や対話文を読んで、文章で主にテーマになっていることに関して自身の立場を明確にして300字~500字ほどで書く問題。ほとんどの公立学校では、意見型作文を出題しているところが多いです。

今回の記事では、主にこちらの意見型作文について具体的にご紹介していきます。

例:文章を踏まえて、あなたは環境を保護する事についてどのように考えていくべきであるかを自身の体験とあわせて450字以内で説明しなさい。

記述問題との違い

私立の受験で定番となっている短文形式の記述問題とは何が違うのかは以下の表でご説明します。

作文問題
記述問題
  • 書くべき分量が多いため、論理立てて説明する必要がある
  • 説明文と対話形式の問題が多い
  • 説明文では、作者の意見を端的に書く問題が多い
  • 賛成反対のそれぞれの立場で書く
  • 課題の内容を大まかに理解する必要がある
  • 文章がなく問題文だけが書かれていることも学校によってはある
  • 書くべき内容は端的に述べる必要がある
  • 説明文では、理由や傍線部の意味を説明させる内容を書く
  • 物語文であれば、登場人物の気持ちや心情を書く
  • 傍線部の問いが多いので、段落ごとに内容理解をする必要がある
  • 文章が必ずある(説明文・随筆文・物語文…)

近年の私立中学と公立・都立中学入試の問題傾向

私立の中高一貫校との違い

勉強方法

では、公立中学校と私立中高一貫校の入試では問題の傾向がどのように違うのでしょうか。

基本的には公立中学入試ではオーソドックスで典型的な国語の問題が出てきますが(もちろん対策はしっかりしなければならない)、公立中学入試は各学校での色があり文章の形式や作文の形式が大きく異なるため、それぞれの学校の対策を個別に行わなくては合格は難しいでしょう

また、公立と私立の受験の併願を考えている人は、少なくとも志望校の公立の過去問を2年~3年ほどは行っておくとよいでしょう。ただ、問題形式が特殊なため普段私立中学問題に慣れていると適性検査の問題に何も知らない状態で取り組むと苦手意識を持ってしまいがちです。(実際私が中学受験をしていた際も同じ経験をしております(笑))

公立中学と私立中学入試の比較表(国語のカテゴリーで比較)

公立中学校入試(適性検査)
私立中高一貫校入試
  • 説明文や随筆文、対話文を読んで作文を中心とした問題を解く
  • 要約問題も出てくる
  • 設問数は少ないところが多い
  • 作文だけの学校もある
  • 記述のボリュームはその分膨大になっている
  • 作文に点数の比重が大きく充てられている
  • 時間制限は、45分~55分のところが多い
  • 時間制限の割に分量が多いため時間配分には要注意
  • 知識問題が出題される学校は少ないが、知識問題の勉強をしておいた方が有利なことがある
  • 中学受験塾でもしっかりと対策してくれるところが少ない
  • 説明文・物語文等の文章を読んで文章に関する答えを書く(文章の形式は様々)
  • 大問に含まれる設問数が多い
  • 記述がある学校とない学校がある
  • 記述があっても多くは短文形式(麻布中学校等の例外もあり)
  • オーソドックスな問題が多い
  • 時間制限は学校によってまちまち
  • 記述問題に点数配分の比重充てられている(作文ほどではない)
  • 知識問題と読解問題を両方対策する必要がある
  • 大問が複数あることが多いため各設問の時間配分に注意
  • 中学受験塾で対策しているところが多い

公立中学入試の作文の問題例

以下が中学入試の作文問題の一例です。作文としては、最近話題になっているテーマから定番の内容まで多種多様で一概に今年何が出るかを申し上げることは出来ませんが、時事ニュースを見ておくことは試験対策という意味でも、非常に有効なことです。

  1. 最近見たニュースを取り上げ、それに対する自分の意見を述べなさい。
  2. あなたにとって大切なものについて、体験や経験を交えて述べなさい。
  3. スマートフォンのメリットとデメリットについて述べ、それに対するあなたの考えを述べなさい。
  4. 学校の授業をオンライン授業にすることに関して自分の意見を述べなさい。
  5. レジ袋を有料化することに関してあなたはどのように考えていますか。
  6. 自分が変わった、影響を受けたと考えるようなあなたの体験を教えてください。
  7. インターネットと新聞のどちらが情報を得る上ではよいでしょうか。
  8. あなたは、学校に校則は必要であると考えているとします。それを主張する理由について述べなさい。
  9. 人間関係において、最も大切な事は何か、その理由も踏まえて説明しなさい。
  10. 持続可能な社会を実現するために、あなたが出来ることを述べなさい。

読書をテーマとした作文問題はよく出てくるので対策をしておくとよいでしょう。

意見作文の書き方

では、前置きが長くなりましたが作文を書くうえで最も重要な書き方についてここからはレクチャーします。

以下の流れに従って文章を書き進めていけば大体の問題に対して対応することが出来るようになります。もちろん、各学校によって問題の色があるため一概にこの書き方が完全解であると断言することが出来ませんが、何を書くか迷った場合は是非この書き方を活用していただければと思います。

書き方のテンプレート

他人に何かを説明するときに最もわかりやすく説明する方法としてよくprep法と言われるものがあります。ビジネスのシーンやプレゼンなどあらゆる場で使用されることが多い印象です。

この、方法を受験の作文にも同じく適用することでたとえ文章の内容が薄い場合でも、形式面での評価をもらえる可能性があります。作文では内容の充実面よりは、いかに論理的に文章を書けているかという形式面を重視することも見受けられます

したがって、文章を書くことが苦手な人はこれから以下の通りに書けば筋道だった文章構成をすることが出来るはずです。

STEP
自分の意見について結論から書く

例:私は、筆者の主張する~という意見に賛成です。

  私は、~を実現するためには、~をするべきであると考えています。

2行以内で簡潔に述べるとよいでしょう。

STEP
自分の意見に至った理由を述べる

例:なぜなら、~からです。

  というのも、~からです。

理由が思いつかない場合は、本文に書かれていることと似たことを書いてもよいでしょう。文字数が多い場合は、理由を二つほど書くことをオススメします。

STEP
理由を補強する具体例を書く

例:例えば、以前~というニュースを見ました。 ←自分が知っている身近なニュースや知識を書く。

  私は、以前~ことを体験しました。

具体例はテーマに沿ったことを書くようにしよう!テーマの内容から脱線しないように気を付けましょう!

STEP
自分の意見をもう一度述べる(STEP1で書いたこと)

例:だから、私は~だと思います。

prep法をさらに詳しく知りたい方は以下の記事を参考にしてるとよいでしょう。

意見作文でさらに得点を上げるためのルール・鉄則

次に、作文の書き方のコツとして、いくつか作文や記述を書くうえで重要なルール・鉄則があります。一つ一つが重要内容ですので、最後まで確認していきましょう。

主語と述語に一貫性を持つ

多くの生徒は、長い文章を書けば書くほど主語と述語にまとまりがなくなってしまう傾向があります。文章の主語と述語に一貫性がないと、結局伝えたいことは何かを採点する側は理解することが出来ません。

従って、読みやすい文章を心がけるためにも、主語と述語が正しく書けているか、そして文章に一貫性があるか、必ず確認するようにしましょう。

段落分けは念入りに

300字以上の問題になると、設問に段落分けを行うように指示されることが多いです。

しかし、段落分けとは自分の好きな場所で行っていいというものではなく、ある程度の規則を踏まえた上で行うことが大切です。

前述した、書き方のテンプレートに沿って段落分けを行うのであれば、ステップごとに分ける(計4段落)ことがよいでしょう。

段落分けの冒頭には、接続詞を入れるとより文章が見やすくなります。

接続詞を必ず入れる

中学生や高校生の段階になっても守れていない方が多いように見受けられますが、文章と文章の間に接続詞を入れることは、論理的な文章を書くうえでとても重要なことです。したがって、一文の文頭に接続詞を入れられているかを確認しましょう。

もっとも、無作為に接続詞を選んでいると逆に論理性の破綻した文章となってしまいます。そこで、中学受験段階の国語で習う接続詞は知識として最低限学ぶことをおすすめします。

例:私は、昨日サッカーのキャプテンに任命されました。しかし、まだ周りの人は私に対して十分な信頼があるとはいえません。だから、私はこれから周りの人と信頼を深めるための工夫を行っていきます。

文末表現をそろえる

「です。」「ます。」といった丁寧語と「~だ。」「~である。」といった断定調の文章を混同することもあまり好印象ではありません。

最初から「です。」「ます。」調で始めたのであれば、最後まで一貫して同じ表現を書くように心がけましょう。

ダメな例:私は、筆者の主張に賛成します。なぜなら、コミュニケーションを取ることは人として重要なことだからだ

一文は100文字以内または3行以内で

一文が長すぎたら、文章として主語と述語が一致しないことが多くみられます。

一方で、短く文章をおさえることで読み手に対して何を伝えたいのかを端的に伝えることが出来ます。

そこで、目安として一文は100文字以内または3行以内で書くことを心がけてみましょう。

8割以上文章を書ききる

提示された文字数が300字であるのに対して150字で書き終わらせることはあまり好ましくありません。時間が足りなくて終われないのであればどうしようもないのですが、時間があるのにも関わらず、余白を多く残して答案を書ききることは好印象には見られないでしょう。

そもそも、文字数を設定しているのは、それくらい書くことが文章からあるよという出題者側からのメッセージなのです。もし半分にも満たないような作文を書いている場合は、何か必要なことを書き損じていると思った方がよいでしょう。

そこで、全て書ききることは出来ないにせよ目安として与えられた文字数の8割以上は書ききることを目標にしましょう。

試験までに時間があったらしておきたい対策法

ここからは、試験まで時間がある人向けに今からしておくとよいことをいくつかご紹介します。時間がない人はとりあえずここまで説明したことを徹底すれば必要十分な点数をとることもできるはずです。ぜひ頑張ってください!

日頃から時事ニュースに興味関心を持つ

前述しましたが、作文問題では時事ニュースを題材とした問題を出題されることも稀ではありません。

私立の受験では、社会科目のために多くの方は時事ニュース関連の各塾の市販のテキストを購入されますが、公立受験でもこのような対策を行うことは重要であると考えています。

市販のテキストで勉強することも好ましいのですが、普段からテレビ等のニュースに関心を持って観ておくことも重要な勉強の一つです。あるいは、スマートフォンなどでも記事を調べる作業もよいでしょう。

新聞から時事ニュースを毎日学ぶ

新聞記事

最近では、スマートフォンの普及もあり新聞を読む方が少なくなっており大変残念ですが、まだまだ新聞で得られることはかなりあると思います。

新聞の情報はタイムリーな情報だけではなく、受験に特化したコラムなど掲載していることもあり非常に受験に役立つものとなっております。新聞記事が実際に受験でそのまま出題されることも稀ではありません。

ちなみに私は小学生の頃には時事ニュースを日頃から見る習慣をつけるためにも、「朝日小学生新聞」の購読を親にしてもらっていました。

おかげで、中学入試の時事ニュースに関連した問題では迷わず答えられ、大きな武器・得点源にすることが出来ました。本当に「朝日小学生新聞」には感謝してもしきれなかったことを今でも覚えております。

今では、紙のみならずスマートフォンなどのデジタル機器での購読もできるようになっているため非常に使いやすいものとなっております。

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頻出される分野をある程度勉強しておく

これも前述しましたが、頻出される分野もある程度決まっています。例えば、例年からすると読書に関する問題はよく出てくる傾向が見受けられます。出題される分野は、文化や社会、芸術などのジャンルがあります。

もっとも、法律や医学などの専門知識を中学受験の段階で求めているのではなく、その分野に関するある程度の基礎知識を抽象的であれ知っている、または興味を持っているという段階で十分です。

したがって、学校ごとに頻出される分野を前もって調べておくとよいでしょう。

過去問研究を少なくても3年は行う

過去問

この中で最も大切な勉強と言えば過去問研究を行うことです。

私立でもそれぞれの学校の特色があり一筋縄でいかないのと同様で、公立・都立入試でもそれぞれの学校で作文の問題の傾向が異なります。さらに言えば、むしろ公立・都立入試の方が学校ごとの傾向は大きく異なります。

したがって、過去問の傾向を知るためにまずは、直近の過去問を3年分ほど解いておきましょう。

よく、過去問の勉強は直前になるまでやらなくていいとの意見がありますが、自分の学力を知ることと、これからの受験対策を考えていく上で、私は夏休みの期間に一年分だけでも良いのでとりあえず志望校の過去問を解いてみるということをおすすめします。

先生や保護者に添削してもらう

添削

この記事を見て頂いている方の多くは、保護者や講師の方がほとんどかと思われますが、子供のためにも是非子供の答案の添削をすることをお願いします。

どの年代でも同じことですが、自分だけの主観的な視点で答案を採点していると、どうしてもその答案がよく見えてしまいどこを直せばよいのかわからない状態に陥ってしまいます。

特に、作文は選択問題のような完全解があるわけではないので、自分だけで判断することは難しいといえるでしょう。

そこで、先生や保護者の方が是非子供の答案を添削していただき客観的な目線でどこがよくないかあるいは、どこがよくできているのかという判断を提示していただければと思います。

ただ、より細かい添削を行ってほしい、あるいはより正確な答案の構成を教えてほしいという方は、プロの講師に教えてもらった方がよいと思います。

公立・都立入試に特化した先生に教えて頂くことで、子供の苦手な事や改善点が見つかるため、さらに子供の学力向上につなげることが出来るはずです。

まとめ

適性検査の勉強(作文を含む)は将来役に立つのか

都立・公立中学校の受験は倍率も高くよく「宝くじ」ともいわれることが多いです。

そのため、試験対策を投げやりにしてしまい本来合格できるものも逃してしまうことがあります。では、適性検査のような試験は今後の勉強に役に立つのでしょうか。どうして、このような試験方式を取っているのでしょうか。このような疑問を抱かれるのも無理はありません。

しかし、私は決して適性検査のような問題を意味のないあるいは役に立たない試験だとは思っておりません。

作文のような独自の問題を通して今後将来にわたって得られる大きなメリットもあります。

たとえば、作文問題の対策を通して社会や身の回りで起きている事に対して関心を抱くようになり、そのようなことを常日頃から考えられる思考力や洞察力が身につき、主体的に行動することが出来るようになることも考えられます。

このような主体性や洞察力を身につけることは、受験という枠組みを超えて今後社会で活躍するうえでは必要不可欠な素養であると考えております。

特に、中学受験の時期ですと子供の吸収力も他の世代に比べて格段にあるので、その効果は絶大です。

そのため、私立との併願を考えている人あるいは公立の単願をする人にせよ、出来る限りの対策を施し是非志望校の合格を目指して頑張ってください!ご武運をお祈り申し上げます。

ここまでお読みいただき、ありがとうございました。

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