「古文って、単語の意味が現代語と全然違うから覚えられない…」
「たくさん単語帳に載ってるけど、どれから手をつければいいの?」
大学受験を控えたあなた、古文の勉強でこんな悩みを抱えていませんか?
古文の成績を上げるために最も重要なこと、それは「単語力」です。単語の意味が分からなければ、文法をどれだけ理解していても、正確に文章を読むことはできません。
しかし、やみくもに単語帳を1ページ目から覚えていくのは非効率。そこでこの記事では、大学入学共通テストや主要私立大学、国公立大学の入試で本当によく出る古文単語だけを厳選し、その重要度に応じてA・B・Cの3つのランクに分けて一挙にご紹介します!
この記事を読めば、あなたが「今、覚えるべき単語」が明確になり、最短ルートで得点アップを目指せます。まずはAランクの単語から完璧にして、古文を得点源に変えていきましょう!
実力テスト

まずは、自分の実力を測りたい人は以下の実力テストから挑戦してみましょう!
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この記事を書いた筆者・当サイトについて
- 大手個別指導塾(中学・高校・大学受験専門塾)で5年務める現役塾講師(150名以上・計1500コマの授業を担当)
- 私立の難関大学の法学部を卒業し、司法試験を合格して弁護士を目指すロースクール生
- 中高一貫校を卒業後、挫折の一年間を経て念願の都内の難関私立大学に入学
- 1日15時間の勉強を毎日続け、独学で都内の法科大学院(ロースクール)に合格
- これまでの自身の中学・大学・大学院入試の経験から、受験の時にあったらいいなと思っていたものを共有して、より多くの人の学習に役立っていただければと考え、当サイトを立ち上げました。
- 筆者も学生最後で最大の目標である「司法試験合格」のための勉強を日々行っているため、「合格」ということを目標としている点で皆さんと同じです。
- この記事をみてくれたあなたが、志望校合格ができることを心から願っております。一緒に頑張りましょう!

頻出ランクの目安について

受験生が何を覚えればよいかという一つの目安、指標として頻出度順にランクを分けております。
このランクは、入試の各学校の過去問や模試などを参考に作成しております。
Aランク~Cランクまで三段階に分けております。Aランクから順に難易度が上がっております(Aランクが最も頻出度が高い)ので、まずはAランクから順に解いていくことをおすすめします。
Aランク(標準レベル)⇒受験生であれば必ず覚えておきたい超頻出問題、多くの人が解ける典型問題
Bランク(中級レベル)⇒他の受験生と差をつけたい人が覚えておきたい頻出問題、Aランクが簡単に覚えられる人はここまで覚えましょう。
Cランク(上級レベル)⇒上位の受験校を狙っている人が覚えておきたい問題、頻出ではないので、余裕、余力がある人はここまでおさえるとよいでしょう。
※免責事項:頻出ランクは、受験において頻出の問題を主観的な判断で分けているものであり、必ずしも個々の志望校に出ることを保証・約束しているものではございません。ご了承くださいませ。
【Aランク】最重要!これを知らないと始まらない単語 39選

ここに挙げるのは、文章の根幹に関わる超頻出単語です。現代語と意味が大きく異なるものや、複数の意味を持つ多義語が中心。意味を正確に覚えていないと、文脈を完全に取り違えてしまう可能性があります。まずはこのAランクの単語を100%覚えることから始めましょう。
あいなし
①気に入らない、つまらない ②むやみに、わけもなく
あさまし
①驚きあきれるほどだ ②情けない、嘆かわしい
あそぶ
管絃(音楽)などの遊びをする
あだなり
①不誠実だ、浮気だ ②はかない、無駄だ
あたらし
もったいない、惜しい
あはれなり
しみじみと心に深く感じられる、趣深い、気の毒だ、かわいい
ありがたし
①めったにない、珍しい ②(めったにないほど)すばらしい
いみじ
①(連用形で)たいそう、非常に ②すばらしい、ひどい
うし
つらい、いやだ、恨めしい
うつくし
①かわいい、いとしい ②立派だ、見事だ
おどろく
①(はっと)目を覚ます ②(はっと)気づく
おぼゆ
①(自然と)思われる ②似ている ③思い出される
おろかなり
①いい加減だ、おろそかだ ②(「言ふもおろかなり」などで)言葉では言い尽くせない
かしこし
①恐れ多い ②賢い、優れている ③(連用形で)たいそう、非常に
かしづく
大切に育てる、大切に世話をする
かなし
①かわいい、いとしい ②心ひかれる ③悲しい
かたはらいたし
①きまりが悪い、恥ずかしい ②見苦しい、聞き苦しい ③気の毒だ
こころにくし
奥ゆかしい、上品だ
こころもとなし
①じれったい、待ち遠しい ②不安だ、気がかりだ
ことわり
道理、筋道
さらなり
(「言ふもさらなり」などで)言うまでもない、もちろんだ
すさまじ
①興ざめだ、おもしろくない ②殺風景だ
つきづきし
似つかわしい、ふさわしい
ながむ
①物思いに沈む、ぼんやり見る ②(詩歌を)口ずさむ
なつかし
心ひかれる、親しみやすい
なまめかし
優雅だ、上品だ
にくし
①気に入らない、いやだ ②見苦しい
ねんず
①(神仏に)祈る ②我慢する
ののしる
①大声で騒ぐ ②評判になる、噂になる
はづかし
(こちらが気後れするほど相手が)立派だ、すばらしい
びんなし
不都合だ、具合が悪い
めざまし
気に食わない、心外だ
めづ
①愛する、かわいがる ②ほめる、感心する
やがて
①そのまま ②すぐに
やさし
①優雅だ、上品だ ②けなげだ、殊勝だ
ゆかし
見たい、聞きたい、知りたい、心ひかれる
よし
①風情、趣 ②由緒、家柄 ③手段、方法
わびし
つらい、苦しい、心細い
をかし
①趣がある、風情がある ②おもしろい、興味深い ③美しい、かわいらしい


【Bランク】重要!読解の精度を上げる単語 32選

Aランクの単語を覚えたら、次はこのBランクです。これらの単語は、登場人物の細かい心情や場面の状況を理解する上で欠かせません。ここを押さえれば、古文の読解力が一段とアップします。
あからさまなり
ほんのちょっと、一時的だ
あきらむ
明らかにする、はっきりさせる
あく
①満足する②嫌になる
あてなり
身分が高い、高貴だ、上品だ
あやし
①不思議だ、奇妙だ ②(賤し)身分が低い、みすぼらしい
いとほし
①気の毒だ、かわいそうだ ②かわいい、いとしい
いらふ
返事をする、答える
うしろめたし
心配だ、気がかりだ
うるはし
①整っていて美しい ②きちんとしている
おこなふ
仏道修行をする、勤行する
おぼつかなし
①はっきりしない ②不安だ、気がかりだ ③待ち遠しい
かたち
顔立ち、容貌
かち
徒歩
くちをし
残念だ、情けない
けしき
①様子、そぶり ②機嫌 ③意向
しょうそこ・せうそこ
①手紙 ②訪問の知らせ
しるし
①効き目、霊験 ②前兆
たより
①頼れるもの、縁 ②機会、ついで ③配置
つとめて
①早朝 ②翌朝
なかなかなり
①中途半端だ ②かえってしないほうがよい、なまじっかだ
はかばかし
①しっかりしている、頼もしい ②はっきりしている
はかなし
①頼りない、むなしい ②ちょっとしたことだ
ひがごと
間違い、誤り
ほい・ほいなし
①(ほい)本来の志、宿願 ②(ほいなし)不本意だ、残念だ
まうく
準備する、用意する
むつかし
不快だ、うっとうしい、気味が悪い
やむごとなし
①高貴だ、尊い ②この上ない、並々ではない
ゆゆし
①不吉だ、恐ろしい ②はなはだしい ③すばらしい
らうたし
かわいい、いじらしい
れいの
いつもの、普通の
わたる
①移動する、通る ②(補助動詞)一面に~する、ずっと~し続ける
ゐる
①座る ②(人を)連れる、(鳥を)伴う

【Cランク】ライバルに差をつける単語 32選

A・Bランクが完璧になったら、このCランクに進みましょう。直接的な設問にはなりにくいかもしれませんが、知っていると文全体の流れがスムーズに掴めるようになります。語彙力を増やして、古文上級者を目指しましょう!
あかず
①満足しない、物足りない ②名残惜しい
あなる
(あるなり、の音便)~だそうだ、~であるらしい
あまた
たくさん、数多く
いたづらなり
①無駄だ、役に立たない ②むなしい、はかない
いと
たいそう、非常に
うたて
いやだ、不快に
え〜ず
~できない(不可能)
おほかた〜ず
まったく~ない(全否定)
おのづから
①自然と ②偶然に ③万一、もしも
かばかり
これくらい、この程度
げに
本当に、なるほど
ここら・そこら
たくさん、数多く
さうざうし
物足りない、寂しい
さすがに
そうは言ってもやはり
させる
たいした、これといった
さながら
①そのまま、もとのまま ②すべて、全部
しか
そう、そのように
すなはち
すぐに、ただちに
たえて〜ず
まったく~ない(全否定)
たまふ
①(四段活用)お与えになる、~なさる(尊敬) ②(下二段活用)~ております、~ます(謙譲)
つかうまつる
①お仕え申し上げる ②して差し上げる ③~申し上げる
つれづれなり
退屈だ、手持ち無沙汰だ
な〜そ
~するな(禁止)
など(か)
どうして(~か)
はべり
①お仕えする(謙譲) ②あります、~ですます(丁寧)
ばや
~したい(自己の願望)
まだき
まだその時期でないうちに、早くも
むべ
なるほど、もっともなことに
やうやう
だんだん、しだいに
ゆめ〜ず・な
まったく~ない・するな(強い否定・禁止)
わざと
①わざわざ ②本格的に
わりなし
①道理に合わない、むちゃくちゃだ ②耐えがたい ③どうしようもない
まとめ

ここまで、ランク別に頻出古文単語をご紹介してきました。
Aランク → Bランク → Cランク
この順番で、一つずつ着実に覚えていくのが、古文を得意にする一番の近道です。
単語を覚える際は、ただ意味を暗記するだけでなく、単語帳の例文を何度も音読して、どのような文脈で使われるのかを身体で覚えるようにしましょう。そうすることで、初見の文章でも意味を類推する力が身についていきます。
古文は、正しい方法で学習すれば必ず成績が伸びる科目です。この記事を何度も見返して、あなたの受験勉強に役立ててください。応援しています!
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