古文の助動詞のうち過去・完了の6語を、一問一答96問でまとめました。答えはタップすると開きます。○△×で自己採点でき、できなかった問題だけをもう一度解き直せます。
助動詞は「接続 → 活用 → 意味」の順で覚えると定着します。とくに接続が分かれば、識別問題の大半は解けるようになります。

主な勉強場所はどこ?
過去・完了の助動詞【まずこの表を覚える】


| 語 | 意味 | 接続 | 活用の型 |
|---|---|---|---|
| き | 過去 | 連用形 | 特殊型 |
| けり | 過去・詠嘆 | 連用形 | ラ変型 |
| つ | 完了・強意 | 連用形 | 下二段型 |
| ぬ | 完了・強意 | 連用形 | ナ変型 |
| たり | 完了・存続 | 連用形 | ラ変型 |
| り | 完了・存続 | サ変の未然形・四段の已然形 | ラ変型 |
接続は「り」だけが例外です。ほかの5語はすべて連用形接続。ここを押さえるだけで、識別問題がかなり解けるようになります。
「り」の接続は「サ未四已(さみしい)」と覚えます。サ変には未然形、四段には已然形につく、という意味です。
活用表【6語すべて】

| 語 | 未然 | 連用 | 終止 | 連体 | 已然 | 命令 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| き | せ | ○ | き | し | しか | ○ |
| けり | けら | ○ | けり | ける | けれ | ○ |
| つ | て | て | つ | つる | つれ | てよ |
| ぬ | な | に | ぬ | ぬる | ぬれ | ね |
| たり | たら | たり | たり | たる | たれ | たれ |
| り | ら | り | り | る | れ | れ |
「き」の活用が最も不規則です。「せ・○・き・し・しか・○」と声に出して覚えてください。連体形「し」と已然形「しか」は識別問題で頻出します。
過去・完了の助動詞 一問一答【Sランク・32問】
- 1助動詞「き」の意味は?
- 2助動詞「けり」の2つの意味は?和歌なら詠嘆を疑う
- 3「き」「けり」の接続は?まず接続から覚える
- 4助動詞「つ」の意味は?
- 5助動詞「ぬ」の意味は?
- 6「つ」「ぬ」の接続は?
- 7助動詞「たり」の2つの意味は?
- 8助動詞「り」の2つの意味は?
- 9「たり」の接続は?
- 10「り」の接続は?これだけ例外
- 11「り」の接続を覚える語呂は?サ変未然・四段已然
- 12「き」の活用の型は?
- 13「けり」の活用の型は?
- 14「つ」の活用の型は?
- 15「ぬ」の活用の型は?ナ変型。打消「ず」と混同注意
- 16「たり」「り」の活用の型は?
- 17「き」の連体形は?
- 18「き」の已然形は?
- 19「けり」の連体形は?
- 20「つ」の未然形は?
- 21「ぬ」の連用形は?
- 22「たり」の連体形は?
- 23「り」の連体形は?
- 24「てむ」「なむ」の「て」「な」の意味は?推量の前では強意
- 25「つべし」「ぬべし」の「つ」「ぬ」の意味は?
- 26過去の助動詞で、自分が直接体験したことを表すのは?体験の有無で使い分け
- 27過去の助動詞で、伝え聞いたことを表すのは?
- 28和歌の中の「けり」に多い意味は?
- 29「けり」が詠嘆になりやすい場所を2つ挙げよ
- 30「たり」と「り」に共通する意味は?接続だけが違う
- 31存続の訳し方は?完了と訳し分ける
- 32「〜てけり」「〜にけり」の「て」「に」の意味は?
数日あけてから、もう一度この一覧に戻ってきてください。

過去・完了の助動詞 一問一答【Aランク・32問】
- 1「き」の未然形は?
- 2「せば〜まし」の「せ」は何の未然形か?
- 3「せば〜まし」が表す意味は?
- 4「けり」の已然形は?
- 5「つ」の終止形は?
- 6「つ」の命令形は?
- 7「ぬ」の未然形は?
- 8「ぬ」の已然形は?
- 9「ぬ」の命令形は?
- 10「たり」の未然形は?
- 11「り」の未然形は?
- 12「つ」と「ぬ」の使い分けの傾向は?
- 13「り」がサ変・四段にしか付かない理由は?
- 14「〜しかば」の「しか」は何の何形か?
- 15「ありけり」の「けり」の意味は?
- 16「見えけり」を現代語訳せよ
- 17「散りぬ」を現代語訳せよ
- 18「咲きたり」を現代語訳せよ
- 19「立てり」を現代語訳せよ
- 20「思ひけり」の「けり」が詠嘆となる条件は?
- 21「なりにけり」を品詞分解せよ
- 22「〜てんげり」は何が変化した形か?
- 23完了の助動詞が2つ重なる例を挙げよ
- 24「ぬべし」の訳し方は?
- 25「てむ」の訳し方は?
- 26「つ」「ぬ」が強意になるのはどんな語の前か?
- 27「り」の接続でサ変につくのは何形か?
- 28「り」の接続で四段につくのは何形か?
- 29「たり」と断定の「たり」の見分け方は?
- 30「し」が過去の助動詞かどうかの見分け方は?
- 31「に」が完了の助動詞かどうかの見分け方は?
- 32「ぬ」が完了か打消かを見分ける方法は?
数日あけてから、もう一度この一覧に戻ってきてください。
過去・完了の助動詞 一問一答【Bランク・32問】
- 1「き」が特殊型と呼ばれる理由は?
- 2「き」に終止形以外で使いにくい形があるのはなぜか?
- 3「けり」の語源とされるものは?
- 4「たり」の語源とされるものは?
- 5「り」の語源とされるものは?
- 6「けり」に詠嘆の意味が生じた理由は?
- 7「〜けるかな」の「ける」は何形か?
- 8「つ」の連用形は?
- 9「つ」の連体形は?
- 10「つ」の已然形は?
- 11「ぬ」の連体形は?
- 12「たり」の終止形は?
- 13「たり」の已然形は?
- 14「たり」の命令形は?
- 15「り」の終止形は?
- 16「り」の已然形は?
- 17「り」の命令形は?
- 18過去の助動詞「き」に命令形はあるか?
- 19「し」と「しか」の違いは?
- 20「〜しかば」の意味は?
- 21「〜せば〜まし」以外の反実仮想の形を挙げよ
- 22「今は昔」で始まる説話に多い助動詞は?
- 23軍記物語で臨場感を出すために用いられる時制は?
- 24「たり」が存続を表すときの動詞の性質は?
- 25「り」がつく四段動詞の例を挙げよ
- 26「り」がつくサ変動詞の例を挙げよ
- 27完了の「ぬ」と打消の「ず」の連体形が同じ形になる問題を何というか?
- 28「死にき」の「に」は何か?
- 29「往にけり」の「に」は何か?
- 30助動詞「けむ」と「けり」の関係は?
- 31「たりけり」を訳すとどうなるか?
- 32過去・完了の助動詞が入試で問われる最大の論点は?
数日あけてから、もう一度この一覧に戻ってきてください。

識別のしかた【入試で最も問われる】
助動詞の問題は、形が同じで意味が違う語をどう見分けるかが中心です。頻出の4つを整理します。
「ぬ」の識別:完了か、打消か

| 完了の「ぬ」 | 打消の「ぬ」 | |
|---|---|---|
| もとの語 | 助動詞「ぬ」 | 助動詞「ず」の連体形 |
| 接続 | 連用形 | 未然形 |
| 活用形 | 終止形 | 連体形 |
| 例 | 花散りぬ(散ってしまった) | 花散らぬ枝(散らない枝) |
見分け方は2つあります。
| 方法 | 内容 |
|---|---|
| 接続で見る | 上が連用形なら完了、未然形なら打消 |
| 位置で見る | 文末なら完了、体言の前なら打消 |
「散り」は連用形、「散ら」は未然形です。上の語の形を見るのが確実です。
「に」の識別:完了か、断定か、格助詞か
「に」は最も種類が多く、差がつきます。
| 正体 | 接続 | 下に続く語 | 例 |
|---|---|---|---|
| 完了「ぬ」の連用形 | 連用形 | き・けり・たり | 散りにけり |
| 断定「なり」の連用形 | 体言・連体形 | あり・侍り | 都にあり |
| 格助詞 | 体言 | — | 山に登る |
| 形容動詞の一部 | — | — | 静かに |
「にけり」「にたり」の形なら、まず完了を疑ってください。この形はきわめて多く出ます。
「し」の識別:過去か、副助詞か
| 過去の「き」の連体形 | 副助詞「し」 | |
|---|---|---|
| 接続 | 連用形 | さまざま |
| 特徴 | 下に体言が続く | 取り除いても意味が通る |
| 例 | 見し人(見た人) | 今しも |
「取り除いて意味が通るか」が決め手です。副助詞は強調するだけなので、なくても文が成立します。
「たり」の識別:完了か、断定か
| 完了・存続 | 断定 | |
|---|---|---|
| 接続 | 連用形 | 体言 |
| 訳 | 〜た・〜ている | 〜である |
| 例 | 咲きたり | 武士たり |
接続だけで判別できます。上が用言なら完了、名詞なら断定です。
過去・完了の助動詞のポイント
「き」と「けり」の違い
どちらも過去ですが、体験したかどうかで使い分けます。
| き | けり | |
|---|---|---|
| 性質 | 直接体験した過去 | 伝え聞いた過去 |
| 使われる場面 | 日記・体験談 | 物語・説話 |
| もう一つの意味 | — | 詠嘆 |
『今は昔』で始まる説話に「けり」が多いのは、語り手が見ていない話だからです。
「けり」の詠嘆に注意
「けり」を機械的に「〜た」と訳すと、意味が通らない場面があります。
| 場所 | 意味 | 訳 |
|---|---|---|
| 地の文 | 過去 | 〜た |
| 和歌の中 | 詠嘆 | 〜だなあ |
| 会話文の中 | 詠嘆 | 〜だなあ |
詠嘆は「今気づいた」という感動を表します。和歌で「けり」を見たら、まず詠嘆を疑ってください。
「つ」と「ぬ」の使い分け
どちらも完了ですが、傾向があります。
| つ | ぬ | |
|---|---|---|
| 動作の性質 | 意識的・作為的 | 自然・無意識 |
| 例 | 捨てつ(捨てた) | 散りぬ(散ってしまった) |
絶対的な区別ではありませんが、記述問題で訳し分けるときの目安になります。
強意の「つ」「ぬ」
推量の助動詞の前では、完了ではなく強意になります。
| 形 | 意味 | 訳 |
|---|---|---|
| てむ・なむ | 強意+推量 | きっと〜だろう |
| つべし・ぬべし | 強意+推量 | きっと〜にちがいない |
「つ・ぬ+む・べし」の形を見たら強意と判断してください。「完了して、それから推量」ではありません。
「たり」と「り」の関係
意味は同じ「完了・存続」です。違うのは接続だけです。
| たり | り | |
|---|---|---|
| 接続 | 連用形(すべての活用語) | サ変未然形・四段已然形 |
| 使える範囲 | 広い | 狭い |
「り」が限られるのは、成り立ちに理由があります。「あり」が動詞にくっついてできた語なので、音がつながる形にしか付けません。
四段動詞の例:咲けり/立てり/思へり
存続の訳し方
「たり」「り」は、完了と存続で訳が変わります。
| 意味 | 訳 | 例 |
|---|---|---|
| 完了 | 〜た・〜てしまった | 花咲きたり(花が咲いた) |
| 存続 | 〜ている・〜てある | 花咲きたり(花が咲いている) |
状態が続いているかどうかで判断します。「立てり」のように、状態を表す動詞では存続になりやすいものです。
間違えやすいところ
| まぎらわしい組み合わせ | 区別のしかた |
|---|---|
| 完了「ぬ」/打消「ぬ」 | 連用形接続・終止形/未然形接続・連体形 |
| 完了「に」/断定「に」 | 連用形接続/体言接続 |
| 過去「し」/副助詞「し」 | 取り除けない/取り除ける |
| 完了「たり」/断定「たり」 | 連用形接続/体言接続 |
| き/けり | 直接体験/伝聞 |
| 完了の「つ・ぬ」/強意の「つ・ぬ」 | 単独/推量の前 |
| たり/り | 意味は同じ。接続が違う |
| 「死にき」の「に」 | ナ変動詞の一部。助動詞ではない |
「死にき」「往にけり」の「に」は助動詞ではありません。ナ変動詞「死ぬ」「往ぬ」の連用形の一部です。ここは引っかけとして出ます。
覚え方のコツ
接続から覚える
| 接続 | 助動詞 |
|---|---|
| 連用形 | き・けり・つ・ぬ・たり |
| サ変未然・四段已然 | りだけ |
5つが連用形、「り」だけが例外。この構造を先に入れると、あとが楽になります。
活用は声に出す
| 語 | 唱え方 |
|---|---|
| き | せ・○・き・し・しか・○ |
| つ | て・て・つ・つる・つれ・てよ |
| ぬ | な・に・ぬ・ぬる・ぬれ・ね |
「き」は最も不規則なので、優先して覚えてください。
識別は「上を見る」
迷ったら、その語の上にある語の活用形を確認します。
| 上が | 判断 |
|---|---|
| 連用形 | 完了系(つ・ぬ・たり) |
| 未然形 | 打消(ず)の可能性 |
| 体言 | 断定(なり・たり) |
接続が分かれば、識別の8割は解けます。
腕試し:ランダム10問
ここまでの内容が身についたか確認してください。順番をシャッフルし、1問ずつ表示します。スワイプでも進められます。
- 1「なりにけり」を品詞分解せよ
- 2完了の助動詞が2つ重なる例を挙げよ
- 3「ぬべし」の訳し方は?
- 4「たり」と断定の「たり」の見分け方は?
- 5「〜しかば」の「しか」は何の何形か?
- 6「ぬ」の命令形は?
- 7「ありけり」の「けり」の意味は?
- 8「つ」の活用の型は?
- 9「り」の連体形は?
- 10「けり」の連体形は?
数日あけてから、もう一度この一覧に戻ってきてください。
×が3問以上あった場合は、活用表に戻ってもう一度確認してください。助動詞は活用が土台です。ここが曖昧だと識別問題が解けません。
よくある質問
助動詞は何から覚えればいいですか
接続 → 活用 → 意味の順です。
| 順 | 覚えること | 理由 |
|---|---|---|
| 1 | 接続 | 識別問題の8割はこれで解ける |
| 2 | 活用 | 文法問題で直接問われる |
| 3 | 意味 | 訳や読解で使う |
意味から覚えようとすると挫折します。まず接続を機械的に入れてください。
「ぬ」が完了か打消かを見分けられません
上の語の活用形を見てください。
| 例 | 上の形 | 判断 |
|---|---|---|
| 散りぬ | 散り=連用形 | 完了 |
| 散らぬ | 散ら=未然形 | 打消 |
位置でも判断できます。文末なら完了、体言の前なら打消です。打消の「ぬ」は「ず」の連体形なので、下に名詞が来ます。
「り」の接続がどうしても覚えられません
「サ未四已(さみしい)」と唱えてください。
| サ変 | 未然形 |
| 四段 | 已然形 |
それ以外の動詞には付きません。だから「り」を見たら、上はサ変か四段と決まります。これは識別で使えます。
「けり」はいつ詠嘆になりますか
和歌の中と会話文の中です。
地の文では過去の意味です。しかし和歌に出てきたら、まず詠嘆を疑ってください。「〜だなあ」と訳して意味が通れば詠嘆です。
詠嘆は「今、気づいた」という感動を表します。過去のことを述べているのではありません。
「つ」と「ぬ」はどう使い分けるのですか
| つ | ぬ | |
|---|---|---|
| 傾向 | 意識的な動作 | 自然に起こる動作 |
| 例 | 捨てつ | 散りぬ |
絶対的な区別ではありません。選択問題で問われることは少なく、記述で訳し分けるときの目安と考えてください。
それより推量の前では強意になることのほうが頻出です。
「たり」と「り」はどちらを使ってもいいのですか
意味は同じですが、接続が違うため使える場面が異なります。
「たり」はすべての活用語の連用形に付きます。「り」はサ変の未然形と四段の已然形にしか付きません。
したがって「り」が使えるのは限られた場面だけです。逆にいえば、「り」を見たら上の動詞が特定できます。
どこまで覚えればいいですか
| 目標 | 必要な範囲 |
|---|---|
| 共通テスト | Sランク32問 |
| 私大・国公立二次 | S+Aランク64問 |
| 難関大 | 全96問 |
Sランクの接続と活用は全問正解が前提です。ここが曖昧だと、ほかの助動詞に進めません。
次は何を勉強すべきですか
次は助動詞②(推量・意志)です。「む・むず・べし・らむ・けむ・まし」などを扱います。
この記事で見た強意の「つ・ぬ」は、推量の助動詞と組み合わせて使われます。「てむ」「ぬべし」の形は、次の単元とつながっています。




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